当社は、当社グループの長期的な経営方針として「サッポログループ新経営構想」 (以下「新経営構想」という) を以下の通り策定し、本日開催の当社取締役会において決議しましたのでお知らせします。
今後は、新経営構想に基づく新たな事業計画を策定・実行し、当社グループの企業価値向上へ向けての取り組みを実施してまいります。
新経営構想の背景と目的
現在サッポログループは、昨年スタートしたサッポログループ中期経営計画 (2006年~2008年) に則り事業を推進しています。本中期計画は、2003年の純粋持株会社体制スタート後、グループの持続的成長に向けて、一層の経営基盤の強化を図ると共に、グループの成長エンジンを創出することを目標としてきました。
しかしながら、グループを取り巻く環境は、長期的な面で、経済的にも、人口動態に基づく社会的にも、大きく変化することが想定され、企業経営を進める上においては、考慮すべき与件を再度認識する必要があると言えます。
こうした環境変化の中で、着実な成長を実現し、持続的な企業価値の向上を図るためには、長期的にグループが目指す方向性を明らかにした上で、経営資源の効率を最大化しつつ、新たな視点をもって環境変化を活かす戦略を、よりスピーディかつ大胆に進めることが必要不可欠となっています。
今般、サッポログループでは、長期的な目標を見据え、堅実な経営を実践するとともに、経営資源の配分の見直しや戦略的投資などを実行し、競争力を高める、“攻めの経営”を実施するための基本指針として、新経営構想を策定しました。
新経営構想では、サッポログループ創業140周年にあたる2016年を1つの目標点として捉え、その時点でのサッポログループのゴール (経営目標) と基本戦略を明示します。
サッポログループ新経営構想
サッポログループの事業運営のベースとなる、経営理念及び経営の基本方針は、次の通りです。
- 経営理念
- 『潤いを創造し 豊かさに貢献する』
- 経営の基本方針
- 『サッポログループは、ステークホルダーの信頼を高める誠実な企業活動を実践し、持続的な企業価値の向上を目指します』
1. 基本戦略
(1) サッポログループの事業ドメイン
グループが保有する資産や強みを活かした事業展開を図る領域として、「食品価値創造事業」、「快適空間創造事業」の2つを、サッポログループの事業ドメインとします。
この事業ドメインにて、事業の奥行きを深め、幅を拡大し、成長と収益向上を実現します。
また、このドメインの中で新たなビジネスチャンスを見出し、重点的な投資を行うことで、グループの次代の成長を支える新規事業の創出を図ります。
- (i)「食品価値創造事業」
- 130年以上の歴史を積み重ねてきた酒類事業を中心とし、幅広く「食」の分野において事業を展開します。
安全・安心・健康をキーワードに、原材料の契約栽培や調達、積み重ねてきた技術をベースとし、革新的な「研究開発」「製造技術」「マーケティング」等により、お客様が望まれる価値を提供する事業を国内外で推進します。
- (ii)「快適空間創造事業」
- 飲食店舗・商業施設・オフィスビル・住宅などの街づくり全体で、豊かな時間を過ごすことができる快適な空間を提供する事業を展開します。
私たちがつくる「場」を訪れるお客様に価値ある体験をして頂くため、飲食店舗・商業施設・オフィスビル・住宅などの街全体を施設としてだけではなく、サービス・利便性・雰囲気までこだわる1つの「空間」として捉えた、より快適な空間創造事業を推進します。
(2) グループ戦略
- (i)高付加価値商品・サービスの創造
-
それぞれの事業において、最も競争力がある分野に経営資源を集中し、資本効率の最大化を図ると共に、継続的な市場優位性を構築します。グループ共通価値を、「お客様に共感いただける価値ある商品・サービスの提供」に置き、「高付加価値」を創造します。
- 国内酒類事業については、優位性のあるブランド力を活かし高付加価値商品を中心に、経営資源を重点的に投下します。また、お客様の多様なニーズにお応えできる商品を開発、提供することにより、高付加価値分野でのリーダーであり続けます。また、国際酒類事業では、北米での強みを活かし、事業の拡大を図ります。
- 外食事業では、圧倒的な強みである<銀座ライオン>のブランド力を活用して既存店の持続的な売上向上を図るとともに、高い評価を得ている新業態店を中心に、首都圏を中心としたドミナント出店を進めます。
- 不動産事業は、新規物件の取得とグループ保有資産の再開発を中心とした事業拡大をより積極的に進め、アセットマネジメント・プロパティマネジメント両面での、更なる収益力向上を実現させます。
- ※ドミナント出店:特定のエリアに店舗を集中させ、高い市場シェアを獲得する出店政策。ドミナント出店により、a) 集中化でのコスト削減効果、b) ブランド浸透でのマーケティング効果、c) 店舗間での人財共有による効率化、などのメリットが獲得できます。
- ※アセットマネジメント:不動産オーナーの立場で、不動産の運用・運営・管理を行う業務。資産の売買、精査、投資計画などの総合的な管理を行い、収益等の最大化を目指します。
- ※プロパティマネジメント:不動産所有者から委託を受け行う不動産運営業務。建物や設備のメンテナンス業務の指示、テナント管理、コスト管理、リニューアルのコンサルティングなどを行い、資産価値の向上を図ることで投資効率の引き上げを目指します。
- (ii)戦略的提携の実施
- 事業の競争優位性をスピーディかつ大規模に構築していくために、グループ企業単独での事業運営にこだわらず、当グループが保有する強みの拡大や機能の補完、ノウハウの取得などができる有力なパートナーとの戦略的提携を推進します。
- (iii)国際展開の推進
-
酒類のみならず飲料・食品の事業分野で海外の市場での事業展開を図ります。保有する技術力や業務提携などを活かし、海外市場でのブランド構築を目指した取り組みを進めます。
- 保有する資産や事業基盤などの優位性を活用できる北米を中心に、事業の更なる拡大を図り、成長と収益向上を実現します。
- 次の成長を実現するため、アジア地域での酒類・飲料事業の展開を進めます。
- (iv)グループシナジーの拡大
-
グループ企業や組織の枠組みにとらわれない柔軟な連携・協働を進め、事業相互間での更なるシナジーを追求します。事業戦略でのシナジー (新商品・サービスの開発・展開、新規事業開発等) 、オペレーションシナジー (バリューチェーンでの機能補完、人財・情報・ノウハウ活用等) の2つの側面で捉え、その最大化を目指します。
- グループワイドでの研究開発 (Group-K) など、有機的な事業連携を図る取り組みを推進します。
- サッポロプロアシスト (株) の設立により、グループ企業のサポート業務を集約し、業務品質の向上とコスト効率の向上を推進します。
- 事業展開に応じ、グループ内での人財配置を柔軟に実施することで、グループ共有の経営資源としての人財を、一層有効に活用していきます。
- ※Group-K:グループワイドな研究開発体制として2006年よりスタート。「素材の力を引き出す匠の技」「健康への貢献」「おいしさの追求」「素材を極める」「未来技術」「生産支援」「安全・安心の追求」という7つの基盤技術ドメインの強化を図ると共に、グループ内企業を横断した複数の研究プロジェクトを推進。本年は、飲料事業・酒類事業での共同開発により、ホップから抽出した機能性新素材“ホップフラボノール (HF31) 含有抽出物”使用の商品『ホップ研究所』を発売しました。
- ※サッポロプロアシスト (株):グループ全体に共通する総務、経理、人事、営業支援などのサポート業務を集約し、効率化と業務レベルの更なる向上を進めるため、グループ各社から業務を受託するシェアードサービス子会社として設立。2008年1月より本格的に稼動します。
(3) グループ価値向上への全体戦略
サッポロホールディングス社は、以下の施策を展開し、企業価値向上を目指しグループ一体となる取り組みを推進するとともに、グループ全体での経営資源の適切な活用を進めていきます。
- (i)CSR経営
-
- CSR経営を「グループの持続的な発展を支える重要な戦略」のひとつとして位置づけ、『サッポログループのCSR方針』に基づくCSR経営の意義・目的・内容について、グループ内での継続的な理解促進と定着を進め、事業展開に応じた具体的施策を実施します。
- (ii)コーポレートガバナンス
-
- グループガバナンス体制構築の基本方針に基づき、グループ全体の継続的な企業価値向上を目指し、経営における透明性の向上と経営目標達成のための経営監視機能の強化を図ります。
- グループガバナンスの基盤となる内部統制の新たなシステムを構築し、組織内に浸透させます。
- (iii)人財戦略
-
- 価値創造を担いうる人財を育成するため、グループ内外での人財交流やキャリア形成支援を実施します。
- 価値創造へ向け、意欲に溢れ、活き活きとした組織を形成するため、身につけた能力を発揮・実感できる場を提供します。
- (iv)財務戦略
-
- 事業ドメインおよび基本戦略を踏まえ、今後成長が見込まれる分野へ戦略投資を実行します。
- 今後の事業活動を支え、将来の金利変動等の環境変化に対応できる強固な財務基盤を実現するために、市場での評価向上を目指し、金融負債の削減と自己資本の充実を進めます。
2. 経営目標
(1) 財務目標
(i) 連結ベース
|
2016年目標 |
2007年見込 |
| 連結売上高 (酒税込み) |
6,000億円 |
4,580億円 |
| 連結売上高 (酒税抜き) |
4,500億円 |
3,150億円 |
| 連結営業利益 |
400億円 |
125億円 |
| 連結営業利益率 (酒税抜き) |
9% |
4.0% |
| ROE |
8%以上 |
2.4% |
| D/E レシオ |
1倍程度 |
1.7倍 |
(ii) セグメント別
| <売上高> |
2016年目標 |
2007年見込 |
| 国内酒類事業 |
3,500億円 |
3,229億円 |
| 国際酒類事業 |
420億円 |
258億円 |
| 飲料事業 |
700億円 |
556億円 |
| 外食事業 |
500億円 |
291億円 |
| 不動産事業 |
500億円 |
246億円 |
| 新規事業 |
380億円 |
- |
| <営業利益> |
2016年目標 |
2007年見込 |
| 国内酒類事業 |
150億円 |
56億円 |
| 国際酒類事業 |
50億円 |
20億円 |
| 飲料事業 |
20億円 |
▲6億円 |
| 外食事業 |
25億円 |
8億円 |
| 不動産事業 |
150億円 |
69億円 |
| 新規事業 |
30億円 |
- |
(2) 株主還元方針
- 基本方針
-
新経営構想に基づく施策の展開により、グループ企業価値の最大化を目指します。
内部留保を充実し、成長分野への戦略的投資・財務基盤の強化に取り組みます。
株主への安定的な利益還元を図ります。
- グループの業績を向上させ、配当の拡充を志向
- 財務状況や株価の推移なども勘案しつつ、自己株式の取得を検討
本ページで記載している業績予測ならびに将来予測は、現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断した予測であり、潜在的なリスク・不確実性が含まれています。
そのため、さまざまな要因の変化により、実際の業績は記載されている将来見通しとは、大きく異なる結果となる可能性があることをご承知おきください。

- PDFファイルをご覧いただくには、Adobe社のプラグインソフト「Adobe Reader」が必要です(外部サイトが開きます)。