サッポロホールディングス株式会社
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サッポログループのDNAを活かしたCSRを
2009年を振り返って
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2009年は、将来への布石を打つことができた年だったと評価しています。国際酒類事業ではベトナムでのビール生産に向けて合弁事業をスタートし、食品事業では安曇野食品工房(株)を立ち上げました。(株)ポッカコーポレーションへの資本参加は、飲料だけではなく幅広い事業でのシナジーを期待しています。  
業績面でも、3期連続で経常利益の増益を達成することができました。これには国内酒類事業が大きく貢献しています。ビール業界は飲酒人口減もあって、総需要が下がり続けています。そのなかでもサッポロビールは地道に変革を進め、売上が厳しくても利益を創出できる構造に変わってきたのです。グループ全体でも足許がしっかりしてきました。ぬかるみで跳ねても転ぶだけですが、サッポログループは今、力強くジャンプできる状態になってきた、と秘かに武者震いしています。  
2009年、個人的にも嬉しく感じたのは、9月に恵比寿ガーデンプレイスで開催したビヤフェスティバル「恵比寿麦酒祭」ですね。ご承知のように、ドイツではビールが生活に溶け込んでいます。私が忘れられないのは、ケルンのビヤホールで80歳くらいのご夫婦がぽつぽつ話しながらゆっくりとビールを楽しんでおられた光景です。1杯のビールに1時間ですよ(笑)。これこそがビールの原点だ、と強く感じました。同時に、これを日本でも再現させたい、日本のお酒の7割はビールじゃないか、と思いました。  
ヱビスビールは2010年の2月で発売120周年です。この恵比寿の地で約100年ビールを造ってきましたが、工場があったのは20年前まで。すっかり生まれ変わった恵比寿の街には、年間1,300万人もの方がお越しになります。そのお客様たちにこの街の歴史やビールとの絆を面白がっていただき、私がドイツで感じたビールの原点の光景のようにビールを楽しんで欲しい、と思いました。サッポログループの社員にも、そんなお客様たちとコミュニケーションをとって、自分たちの原点への思いを強くして欲しい。そこで「恵比寿麦酒祭」の構想を打ち明けたところ、社員たちが自発的に参加してくれる楽しいイベントに仕上がってしまいました。お客様のアンケートでも大好評でしたので、年1回じゃなく毎月やろう、という人まで出てきました(笑)。
原料へのこだわりが安全や環境に
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開拓使麦酒醸造所の時代から、私たちはおいしさのために原料にこだわってきました。社員が産地を訪問して、生産者と一緒に原料を育てる「協働契約栽培」のしくみを構築し、2006年にはすべての麦芽とホップを協働契約栽培に切り替えました。これは生産者の顔が見えるしくみですから、お客様に安全・安心を感じていただけるトレーサビリティが整備されることになりました。一方、環境対策に取り組むなかでカーボンフットプリントに出会いました。原料調達からリサイクルまですべての過程で排出される炭酸ガスを算出して、実際の製品に表示しようという試みです。これが当社で実現できたのは、協働契約栽培で社員が畑を訪れる際に畑のトラクターの燃費まで把握できるからなのです。2009年は、世界初のカーボンフットプリント表示缶ビール120万本の試験販売が北海道で実現しました。
また、農業廃棄物や食品残渣からバイオエタノールやバイオ水素をつくり出す、環境バイオ分野の研究開発にも挑戦しています。食糧不足による飢餓も実在している今日、食糧と競合しないものからエネルギーを生み出すことには大きな意味があると思います。

入社の頃、麦芽はビールの魂である、とわざわざドイツ語で教わりました。それが私たちの原点であり、ドイツの伝統に根ざしていると強調したかったのでしょう。今日、おいしさをめざして協働契約栽培を進めていたら、いつの間にかトレーサビリティやカーボンフットプリントという社会に必要とされる新しい概念につながっていった、という事実を振り返ると、明治以来のDNAに感謝したい気持ちです。
伝えていく思いこそ強み

2009年はサッポロビールが133周年、サッポロライオンが創業110周年、シトロン発売100周年でした。そして2010年2月はヱビスビール120周年です。

私はサッポログループに40年おります。新入社員の頃は30年くらい先輩の方々から、よく会社の歴史や失敗談などを教えてもらいました。そう考えると、私には70年くらいの歴史が刻まれているはずですよね。私もできるだけ若い人たちに自分の経験や失敗談を話しています。こうやって歴史を綿々と語り継いでいくことは、ものづくりには絶対に必要だと思います。教科書には書けない意識や姿勢の伝承とでも言いましょうか。でも、それがないとよいものが判断できず、後世へと伝わっていきません。130年余り、人から人へと受け継がれた先人たちの思いが、私たちの最大の強みだと感じています。
サッポログループのDNAこそCSR

創業時からの「おいしさ、品質へのこだわり」「フロンティアスピリット」などが私たちのDNAの根幹であり、それを核にグループ各社がその事業を通じて社会に対する責任を果たすことが「潤いを創造し豊かさに貢献する」という経営理念の実現につながります。
よいもの、おいしいものを真面目につくり、社会からの期待に真剣に応えようとするのがサッポログループ、と感じていただけると何より嬉しく思います。北海道開拓という創業期を過ごしたからか、社会と向き合うCSR的な感覚が、グループのなかに自然体で内在しているように思うからです。
私たちは、主力である酒類事業、飲料事業、これから広げていく食品事業、快適で豊かな空間や時間を提供している不動産事業や外食事業など、各事業を通じて幅広い世代のお客様とさまざまな生活の場面でかかわれるグループになれると思います。

いつもお客様の側にいて喜ばれる、そのようなサッポログループでありたい。それが私の一番大きな夢です。
サッポログループ経営理念
「潤いを創造し豊かさに貢献する」
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経営の基本方針

「サッポログループは、ステークホルダーの
信頼を高める誠実な企業活動を実践し、
持続的な企業価値の向上を目指します」

サッポロホールディングス株式会社
代表取締役社長 兼 グループCEO

村上隆男

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