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サッポロの"ビール"と日清食品の"即席麺"を組み合わせた 共同輸送を開始

トラック使用台数が約20%減少し、CO2排出量を年間で約10t削減

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サッポログループのサッポログループ物流株式会社(代表取締役社長:西間木 健二、以下サッポログループ企業はサッポロ)と日清食品株式会社 (代表取締役社長:安藤 徳隆、以下日清食品) は、ビールと即席麺を組み合わせた共同輸送を3月2日より静岡~大阪間で開始します。

静岡県焼津市に生産工場を持つサッポロと日清食品は、静岡~大阪間の輸送において、往路は両社の製品を混載し、復路は空き容器や空きパレットを混載する「ラウンド輸送(注1)」のスキームを確立しました。

これまで往路においては、重量貨物であるサッポロのビール樽を最大積載重量まで積載しても、荷台上部にスペースができる一方で、軽量貨物である日清食品の即席麺を荷台の容積一杯まで積載しても積載可能重量に余裕がありました。また復路では、両社とも往路に比べて貨物量が少なく、満載にするのが難しい場合がありました。こうした問題の解決に向けて両社で実証試験を重ねた結果、往路では両社の製品の種類や数量の組み合わせを調整することで、また、復路ではサッポロの空き容器と日清食品の空きパレットを混載することで、積載率を高めながら100%の実車率(注2)を実現する「ラウンド輸送(注1)」のスキームを確立しました。これにより、両社が個別に輸送していた従来の方法に比べ、トラックの使用台数は約20%減少し、CO2排出量は年間で約10t削減(注3)できる見込みです。

サッポロと日清食品は、「人づくりから始まるSCM改革」をテーマに、昨今の物流クライシスへの対応や次世代ロジスティクス人材の育成といった課題の解決に取り組んできました。サッポロでは2019年から「サッポロロジスティクス★人づくり大学」を、日清食品では2020年から「SCM Academy」を開催しており、受講生同士の交流も生まれています。今回の取り組みは、それぞれの受講生のアイデアを踏まえて実現したものです。

サッポロと日清食品は、これからも互いに協力しながら、物流に関わる諸課題の解決と持続可能な社会の実現を目指すSDGs達成に貢献していきます。

■「ラウンド輸送(注1)」のスキームについて
“動脈物流(注4)”と呼ばれる往路ではサッポロと日清食品の製品輸送を、“静脈物流(注5)”と呼ばれる復路では空き容器や空きパレットなどの資材輸送を効率的に組み合わせることで、積載率の向上を図ります。
<往路>
サッポロは静岡工場 (静岡県焼津市) から大阪物流センター(大阪府大阪市、以下大阪DC) まで、日清食品は静岡工場 (静岡県焼津市) から日清エンタープライズ (大阪府摂津市) まで製品をそれぞれ輸送していました。今後は、サッポロ静岡工場でビール樽を積載したトラックが日清食品静岡工場に立ち寄り、即席麺製品を積載後に大阪へ輸送し、それぞれの倉庫で荷降ろしします。
<復路>
サッポロは大阪DCから静岡工場まで、日清食品は関西工場 (滋賀県栗東市) から静岡工場まで空き容器や空きパレットなどをそれぞれ輸送していました。今後は、サッポロ大阪DCから空き容器などを積載して輸送するトラックについて、満載の場合はサッポロ静岡工場へ直接向かい、荷台スペースに余裕がある場合は日清食品関西工場で空きパレットを積載してから静岡へ輸送し、それぞれの工場で荷降ろしします。

<実施前>


<実施後>


■積載方法について
往路では、重量貨物であるサッポロのビール樽をトラックの最大積載重量で積載しても、荷台上部にスペースができていました。そこで、一部のビール樽を日清食品の即席麺に置き換えて満載にすることで、重量面と容積面の双方でほぼ100%の積載率を実現することができます。

復路では、サッポロの空き容器などで満載にできない場合、空いたスペースに日清食品の空きパレットを積載することで、積載率を高めて運行することができます。



(注1) トラックに積み込んだ貨物を目的地で降ろした後、別の貨物を積み込んで出発地まで帰ってくることによって、空車回送区間をなくし、車両の配送効率を高める輸送形態のこと。
(注2) 輸送効率の指標の1つで、トラックが走行した距離のうち、実際に貨物を積載して走行した距離の比率のこと。
(注3) 今回の「ラウンド輸送」を週2便運行することにより見込まれる1年間あたりのCO2排出削減量。燃費法にて実施前後のCO2排出量を算出。
(注4) 原材料の調達や、製品をお客さまに配送するための物流。
(注5) 空き容器や輸送段階で発生する資材などを回収し再使用するための物流。

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