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伝説のホップ 「SORACHI ACE(ソラチエース)」の香り成分を発見! 

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2016年8月19日

 サッポロホールディングス(株)は、個性的な香りから欧米のクラフトビールを中心に人気が高く、入手さえ困難な稀少ホップ品種である「SORACHI ACE(以下、ソラチエース)」の特長を示す香り成分を発見したことを、World Brewing Congress(世界醸造大会・8月13日~17日現地時間・米国デンバー)(注1)にてサッポロビール(株)と共同で発表しました。

 

 この品種は、1984年にサッポロビール(株)が育種・開発したホップであり、通常のホップにはない、ヒノキや松、レモングラスを思わせる香りが海外でも高く評価され、日本生まれのフレーバーホップとして世界のビールシーンで話題となっています。

 本研究において、2種類のガスクロマトグラフィー分析(「におい嗅ぎ分析」、「固相マイクロ抽出ファイバー分析」)の結果、「ソラチエース」には他のホップと比べ「ゲラン酸(geranic acid)(注2)」が多く含まれていることを発見しました。さらに、「ゲラン酸」をビールへ添加する試験を行ったところ、「ゲラン酸」と別のホップの香気成分が共存することで、ビールの香りが、花のような香りやレモンのような柑橘的な香りに変化することも発見し、「ソラチエース」の特長的な香りの成分のひとつが「ゲラン酸」であることが明らかになりました。

 なお、この同品種を100%使用した商品は、2016年8月19日(金)からジャパンプレミアムブリュー(株)より「Craft Label THAT’S HOP 伝説のSORACHI ACE」として、Amazon(注3)およびサッポロビールネットショップ KANPAI+(カンパイプラス)にて限定発売します。

 今後、当社は「ソラチエース」に加え、サッポロビール(株)が育成した数多くのホップ品種の特性を化学的見地からも明らかにすることによって、個性あるホップ品種の特長を引き出す醸造方法の開発を進め、さらに多様な香味のビールを提供していきたいと考えています。

                                     

「ソラチエース」は「ゲラン酸」を特異的に多く含む

 

 世界のさまざまなホップを分析したところ、「ソラチエース」には、レモングラスの香りにも例えられることのある、「ゲラン酸」含量が高いことが分かりました(図1)。また「ソラチエース」を原料として醸造したビール中にも他のホップを原料としたビールと比べ、「ゲラン酸」が多く残存していることが明らかになりました(図2)。

    図1 さまざまなホップ中のゲラン酸含有量   図 2 さまざまなホップを原料として醸造したビール中のゲラン酸含有量 

 

ゲラン酸が他の成分と共存することで柑橘的な香りに変化

 

 ホップ由来の香りが少ない一般的な淡色ビール(注4)に「ゲラン酸」のみを添加し、官能評価(注5)を行ったところ、香りの変化はあまり認められませんでした。

 しかし、ホップ香気成分(注6)を添加したビールに対して、同量の「ゲラン酸」を添加したところ、そのビールの香味特長が変化し、“花のよう”、“レモンのよう”といった評価が上がりました。

 すなわち、「ゲラン酸」自体の香気は弱いにもかかわらず、「ゲラン酸」はビール中の香りのうちホップ由来の香り成分と共存することでその香りを選択的に強めて、「ソラチエース」独特の柑橘的な香りを形成するという興味深い作用をもっているということが明らかになりました。

 

図3 官能評価結果 (左:ゲラン酸のみ 右:ホップ香気成分とゲラン酸)

        

(注1) 世界醸造大会 / WBC(World Brewing Congress)

4年に一度開かれる ASBC (The American Society of Brewing Chemists) とMBAA(Master Brewrers Association of the Americas) の共催で、EBC (European Brewing convention)、 IBD (Institute of Brewing and Distilling)、および日本の国際技術委員会(Brewery Convention of Japan)が協賛する合同大会で世界的な権威のある国際学会のひとつとされています。

(注2) ゲラン酸

レモングラスや木の香りに例えられる、柑橘類の果実やワインなどに存在する有機化合物。

(注3) Amazonモール内のサッポロビールネットショップ

(注4) 一般的な淡色ビール

麦汁の煮沸工程でホップの香り成分をほとんど揮散させ、ビールの香りの主成分が麦芽および発酵に由来するものを用いています。

(注5) 官能評価

訓練されたパネル8名で実施。それぞれのコメントについて0~3点までの評価をした平均値。

(注6) ホップ香気成分

「ソラチエース」を用い醸造したビールに含まれているホップ成分と同成分を同じ量を添加しています。

成分名:ゲラニオール、ネロール、リナロール、α-テルピネオール、β-シトロネロール、ゲラニアール、ネラール、ゲラン酸メチル、ネロール酸メチル、ミルセン、リモネン、テルピノレン、α-テルピネン、γ-テルピネン

 

以上

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