研究開発

おいしい「ポッカレモン100」に秘密あり~交流高電界殺菌法~

交流高電界殺菌とは

交流高電界殺菌とは

レモン果汁等の柑橘果汁は非常に熱に弱く、加熱殺菌の工程で香気成分や機能性成分であるビタミンCの分解および色調の変化が生じます。一方、微生物による腐敗・変敗が起こらないように製品を殺菌することは、安全な商品をお届けする上で重要な加工操作です。ポッカレモン100においては、安全な商品を担保しつつ殺菌時の風味劣化を可能な限り抑制した交流高電界殺菌法により製品を製造しています。

交流高電界殺菌法とは、レモン果汁に電気が流れることで果汁自信が発熱する現象と電気的な作用の併用により、従来の加熱殺菌に比べ効率的に微生物を殺菌することができる方法です。

よりおいしいレモン果汁を実現!

よりおいしいレモン果汁を実現!

2014年1月よりポッカサッポロ社の名古屋工場 第三工場にて本格稼働を行い、交流高電界殺菌法にて120ml、300ml、450mlのポッカレモン100を製造しています。本製造ラインの特徴として製造時の酸化劣化も可能な限り防ぐことで、従来の製造方法に比べ熱による変色や加熱臭の発生を抑制し、レモン本来の香気成分やビタミンCを多く残存した商品をお届けすることが出来るようになりました。

本成果は、「交流高電界殺菌法を利用した果汁製品の製造」(ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社)として、公益社団法人日本農芸化学会の2015年度農芸化学技術賞を受賞しました。

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担当研究者からのひとこと

ポッカサッポロフード&ビバレッジ 基盤研究開発部
井上 孝司

所属は、2020年3月時点のものです。

写真:井上 孝司

交流高電界殺菌技術は、農研機構 食品研究部門と共同研究を行いながら研究開始から約12年を費やし実用化した技術です。ポッカサッポロ社は、レモンのリーディングカンパニーとしてお客様の求めるフレッシュで品質の良い商品をお届けしたいと言う思いで研究開発を行ってきました。

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