サステナビリティ
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気候変動に適応した育種

気候変動に適応した育種

サッポロビールは創業当初から、大麦とホップ両方の「育種」に取り組んでいます。育種は、品種の交配・選抜を長い年月にわたって繰り返す取り組みです。大麦とホップの両方を育種し、サッポロビール独自の原料調達システム「協働契約栽培」でそれらを調達することで、お客様に「おいしさ」と「安全・安心」を提供しています。
開拓使麦酒醸造所から続くホップの育種・研究の成果の一つとして、今なお作付けされている優良品種「信州早生」種があります。病気に弱く栽培が難しいホップの育種・研究で培ったノウハウは、生産者への栽培指導でも発揮され、「協働契約栽培」を通じて良い原料の調達に役立っています。
気候変動が引き金となり、異常気象に伴う農産物の病害や干ばつ、収量減などのリスクが高まっています。たとえば、大麦では収穫時期の降雨を原因とした「穂発芽」や「赤かび病」などへの懸念が北海道などにおいて増加しています。栽培上、品質上のこうした課題に対して、サッポロビールは育種に関する知見やノウハウをもとに、農業性にも優れた高品質な品種開発を行うことで、解決を目指しています。

東京農業大学オホーツクキャンパスと進める共同研究・調査

東京農業大学との包括連携協定
東京農業大学との包括連携協定

サッポロホールディングスは、地球的規模での食料・環境問題の解決に貢献するため、2017年7月に学校法人東京農業大学と包括連携協定を締結しました。食品や関連産業の活性化に貢献できる活動や、商品開発への支援を通じた国際協力活動などに積極的に取り組んでいます。サッポログループはこうした産学連携によるパートナーシップも活用しながら、気候変動によるリスクに向き合うとともに、リスクを機会に変え、安全・安心で高品質の原料調達と持続可能な生産活動へとつなげていくことに努めています。東京農業大学とサッポロビールは現在、ホップの根系の発達が乾燥など水ストレスへの適応能力を高めているのではないかという仮説を立てながら、根系発達の品種間差異について共同研究を進めています。

“雨に強く、おいしい”大麦を世界で初めて発見

ビール原料の大麦は、収穫期に雨が増えると畑で種子が発芽することがあり、このような現象を「穂発芽」と言います。「穂発芽」した大麦は原料として使えなくなります。その一方で雨への耐性を強めると、品質が低下するという課題がありました。こうしたなか、サッポロビールは降雨量増加への耐性とビールのおいしさを両立させた大麦を世界で初めて発見しました。新品種として改良を重ね、2035年までの実用化を目指しています。

2023年6月ASBC Meetingで「気候変動に強い性質を持つ大麦」を発表
2023年6月ASBC Meetingで「気候変動に強い性質を持つ大麦」を発表

自然と共生する拠点・まちづくり

工場緑化の推進・ビオトープを活用した環境教育

サッポロビール北海道工場は生物多様性保全の取り組みとして緑化活動を推進しています。
緑化推進のシンボルであるビオトープ園は、地域の皆様の憩いの場として一般開放し近隣の子どもたちの環境教育の場としても活用しています。
協力会社の雪印種苗、札幌自然調査館とともに、2013年~2019年の夏休みに水辺の生き物を観察するイベントを親子向けに実施しました。

工場緑化の推進・ビオトープを活用した環境教育
工場緑化の推進・ビオトープを活用した環境教育
北海道工場での活動
北海道工場での活動

ぶどう栽培体験

ぶどう栽培体験

岡山ワイナリーでは2004年より毎年、岡山ワイナリー内のぶどう畑の一部を近隣の軽部小学校に提供し、一緒に草取り、芽かき、花の観察、袋かけ、収穫までのぶどうの栽培体験を行っています。ぶどう栽培体験を通して自然の恵みを感じてもらうようにしています。
天候や生育状況に左右されるぶどう畑の作業はタイミングよく日程調整するのが大変ですが、毎年生徒の皆さんと一緒に楽しくぶどうの栽培を行っています。

絶滅危惧種保護の取り組み

信州環境保全応援缶

サッポロビールは長野県と、絶滅が危惧されている「ライチョウ」の保護に向けた普及啓発と体制構築を目的とした「生物多様性保全パートナーシップ協定」を2017年5月31日に締結しました。
また、サッポロ生ビール黒ラベル「信州環境保全応援缶」を2016年12月、2017年6月、12月、2018年6月、2019年7月、2020年11月、2021年10月、2022年10月と計8回、長野県で数量限定にて発売いたしました。
長野県の環境保全に対する取り組みを応援するため、売り上げの一部を寄付しています。
サッポロビールは、継続的に信州の環境保全活動を応援していきます。

※ 環境基本法において6月5日を「環境の日」、6月の1か月間を「環境月間」として定め、環境保全活動の普及等を行うこととしており、長野県でも全県的な活動を展開します

都市農に着目した自然との共生の取り組み

サッポロ不動産開発では、「都市農」に着目したまちづくりの取り組みを2019年より開始してきました。これまでは、移動式プランターを用いての簡易的な取り組みでしたが、2020年8月にサッポロ広場内にて、“まちと共に育てる”コミュニティファーム「YEBISU GARDEN FARM」を開園しました。
恵比寿という都市の中でも地域の方々が自然との共生を意識できることを目指し、自然と触れ合え・ともに過ごせる機会の創出や都市農をきっかけにした恵比寿エリアのコミュニティづくりなど、様々なきっかけづくりに取り組んでいます。

都市農業に着目した自然との共生の取り組み
都市農業に着目した自然との共生の取り組み
都市農業に着目した自然との共生の取り組み

札幌の冬の風物詩「ジャンボクリスマスツリー」の再利用

サッポロファクトリーで毎年展示している「ジャンボクリスマスツリー」。この木は開業の年から林業が盛んな道東広尾町より寄贈いただいているトドマツです。展示した木は翌年のクリスマス時期に「木育」を推進するワークショップで再利用しています。クリスマスオーナメントの形に加工し、一般参加者に色を塗っていただき、ご家庭で飾っていただきます。参加費は広尾町の植樹活動のために寄付しています。

札幌の冬の風物詩「ジャンボクリスマスツリー」の再利用
札幌の冬の風物詩「ジャンボクリスマスツリー」の再利用
札幌の冬の風物詩「ジャンボクリスマスツリー」の再利用

森を守る活動

森を守る活動
森を守る活動

檜山振興局

2008年5月、サッポロビールと北海道森と緑の会檜山支部の2者による檜山の「森林づくり活動に関する協定書」に調印し、乙部町や江差町など管内の7つの町と協働。檜あすなろ(ひば)を等を植え、ふるさとの森をよみがえらせる「檜山の森づくり」に協力しています。2023年は江差町で開催しました。

お得意先との協働によるキャンペーンの実施

サッポロビールは、コープさっぽろ様と北海道の3者共同による「北海道の森を元気にしよう!」キャンペーンを2013年から継続して実施しています。これは対象商品をお客様がご購入いただくと1本につきCO2約100gにあたる1円(ワインは1本につきCO2約1000gにあたる10円)を相殺するものです。
この取り組みの結果、2023年は北海道の森林保全活動に258万円を寄付するとともに、売り上げの一部から10万円を「コープ未来の森基金」に寄付しました。

お得意先との協働によるキャンペーンの実施

カートカンによる森林保全

カートカン(旨味まろやか緑茶)

ポッカサッポロは、森林の保全、育成に欠かせない間伐材を含む国産材を30%以上使用した紙製飲料容器のカートカンを採用しています。国産の木質資源を活用するとともに、売上げの一部を「緑の基金」に寄付することで、日本の森林を守り育てる一助となっています。健全な森林の保全・育成はCO2の吸収を促し、地球温暖化を防ぐことはもちろん、森で生活する動植物などの生態系保全にも役立ち、豊かな国土を守ることにもつながります。

紙製飲料容器「カートカン®」

耕作放棄地をレモン園地へ

大崎上島町でレモン生産振興を目的に、現地でレモン農業を手掛けるポッカサッポロでは、後継不在の農地引継ぎ、耕作放棄地の再生等を実施しています。

耕作放棄地をレモン園地へ 耕作放棄地をレモン園地へ

企業ボランティア活動

企業ボランティア

九州日田工場では、2002年に大分県が推進する「企業参画の森づくり」第1号企業として、高瀬生産森林組合とともに同組合所有の山林で、下草刈り、枝打ち、除伐などの森林保全活動を開始しました。当初の予定期間5年を満了後も、工場のコンセプトでもある「環境との共生(自然との調和)」「地元との共生」を実現させるため、森林保全の企業ボランティアとして、「日田高瀬の森応援団」活動を展開。高瀬生産森林組合、高瀬緑の少年団員と協力し、九州日田工場従業員も下草刈り、枝打ちなどの活動に参加しています。

里山保全の推進

サッポロビール九州日田工場では、大分県日田市の「千年あかり」のイベントに参加しています。「千年あかり」は秋の天領まつりと同時開催されるイベントで、竹灯篭3万本が豆田町、花月川の周辺を埋め尽くして幻想的な風景をつくり出します。杉の名産地として有名な日田市では、「千年あかり」の灯篭用に竹を伐採することで、近年の竹林の増加による森林被害を食い止めることも、目的のひとつとされています。九州日田工場では、竹灯籠作成や灯籠点火に参加し、地域との共生、環境保全に取り組んでいます。

清掃活動を通じた地域環境保全活動

サッポログループ各事業会社では、オフィス、工場、店舗周辺の清掃活動を実施しています。また地域で行われている河川や商店街の清掃にも参加しています。こうした取り組みは【ごみ拾いSNS「ピリカ」】で紹介しています。今後も、地域への日頃の感謝を表すとともに、環境保全・社会貢献活動を通して地域に貢献してまいります。

地域とともに実施している主な環境美化活動

北海道 恵庭市 「恵庭市クリーンウォーキング」への参加
栃木県 那須町 特定外来生物(オオハンゴンソウ)の駆除活動
福岡県 福岡市 「ラブアースクリーンアップ福岡」への参加
東京都 渋谷区 恵比寿・広尾・東地区主催の清掃活動へ参加
静岡県 静岡市 「おまちクリーンキャンペーン」への参加
千葉県 船橋市 「ふなばし三番瀬クリーンアップ」への参加
静岡県 焼津市 「やいづビーチクリーン大作戦」への参加

各工場で参加しているアダプトプログラム

サッポロビール
仙台工場
宮城スマイルリバー・プログラム
サッポロビール
静岡工場
しずおかアダプト・ロード・プログラム
サッポロビール
九州日田工場
水郷の町クリーンアップ制度
サッポロビール
那須工場
「愛ロードとちぎ事業」
サッポロビール
岡山ワイナリー
「おかやまアダプト」推進事業
ポッカサッポロ
名古屋工場
北名古屋市公共施設アダプトプログラム
ポッカサッポロ
群馬工場
伊勢崎市アダプトプログラム
ポッカサッポロ
仙台工場
宮城スマイルリバー・プログラム
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