レモンポリフェノール長期摂取による老化度抑制を確認
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サッポロホールディングス(株)は、ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)および名古屋大学 鍋島俊隆名誉教授(注1)とともに、レモンポリフェノールの長期摂取が、老化促進モデルマウスの老化を抑制することを確認し、その研究成果を日本薬学会第137年会(2017年3月24日~27日 会場:仙台)で発表しました。
(注1)研究監修として参加
■ 研究背景と目的
超高齢化社会を迎えた日本では、健康を維持したまま老齢期を過ごすことへの関心が高まっています。当社とポッカサッポロフード&ビバレッジは、レモンに含まれる機能成分の研究を長年続けてきており、本研究ではレモンポリフェノールの長期間摂取が老化に及ぼす影響を確認しました。
■ 研究方法と結果
本研究では、レモンから精製したレモンポリフェノール(以下、LPP(注2))を使用し、その摂取の有無で老化促進モデルマウス(SAMP1)の老化度が抑えられるかどうか検証しました。
SAMP1は、9週齢よりLPP水(0.1% 濃度のLPP)を摂取する群(以下、SAMP1+LPP)と水道水を摂取する群(以下、SAMP1+water)に分け、また老化症状対照として正常老化モデルマウス(以下、SAMR1+water)を並行して水道水摂取で飼育しました。
老化度の指標として、眼周辺病変の評価(図1)と、体重、摂水、摂餌量、老化度(外観老化度)、行動量(10分間移動距離)の測定値(図2)を用い、19週齢及び70週齢の便については腸内フローラ解析を行いました(図3)。
測定の結果、SAMP1の両群間に摂水量、体重、摂餌量の大きな差は認められませんでしたが、老化度の指標である眼周辺の病変などにおいて、SAMP1+LPPの老化度が有意に低いことが確認されました(図1)。また、66週齢でSAMP1+LPPの行動量が有意に高いことも確認できました(図2)。腸内フローラの解析においては、SAMP1+waterでは加齢に伴い顕著な増加が観察されたLactobacillus属が、SAMP1+LPPでは増加が抑制されていることが確認できました(図3)。
(注2) LPP: エリオシトリン約20%含むレモンポリフェノール素材
図1: 老化度の指標(眼周辺病変)
図2:老化度の指標(行動量)
図3:腸内フローラの変化(腸内菌叢における Lactobacillus属占有率)
■ まとめ
これまで、レモンポリフェノールの一つである「エリオシトリン」にはコレステロール低下作用などの健康機能が報告(注3)されていましたが、今回の研究結果より、レモンポリフェノールを長期間摂取することで老化進行を遅らせることが示唆されました。
当社はこれからもレモンに関する研究を推進し、レモンの価値をお伝えしていきます。
(注3) J.Food Science 71‚633-637(2006)
以上
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