日本人とお酒
古くから日本人に親しまれてきたお酒
お酒の歴史
人間は、いつごろからお酒を飲むようになったのでしょうか。今から約5000年前に、古代メソポタミアでビールの原型になるものが作られたというのが、一番古い記録です。
日本では、水稲が渡来した弥生時代に、米こうじを使用したお酒が作られ始めたことがわかっています。当時、神様に捧げるものとして作られていたお酒は、江戸時代になると武士や町民などのあいだで日常的に楽しまれるものになりました。
そして明治維新以降、清酒や焼酎といった和酒しかなかった日本に、西洋文化が取り入れられるのと並行して、ビールやワインなどの洋酒が普及してきます。
日本の文化とお酒の関係
神代の時代から、お酒は神様と人間をつなぐものとして存在していました。人々は、収穫された米を神様に捧げる際にお酒を作って供えることで、来期の豊穣を祈願しました。供えられたお酒は、その後の宴会において一同で飲むことになります。神様が召し上がったものをいただくことで、神様との結び付きを強くし、また力を分けてもらうことを期待したのです。