MENU

20歳未満・高齢者・女性とお酒

20歳未満とお酒

20歳未満とお酒

絶対にしない、させない、20歳未満飲酒

20歳未満がお酒を飲んではいけない理由

日本では、20歳未満の飲酒は法律(未成年者飲酒禁止法)で禁止されています。それは、きちんとした医学的な理由があるからです。

人間の脳や臓器は、20歳くらいまではまだ発達途上の状態にあります。その大切な時期にアルコールが体内に入ると、脳の発達が妨げられたり、性ホルモンを作り出す機能が抑制されたり、骨の発達に悪影響が出たりします。20歳未満はアルコールの代謝機能も低いため、大人に比べて急性アルコール中毒になる危険性も高いといえます。大人に比べて飲酒したときに行動抑制ができにくく、危険な行動をとるリスクも高まります。

また、20歳未満のうちからお酒を飲み始めると、将来、危険な多量飲酒をするリスクが高まり、飲酒に関連した事故を起こしやすくなることも知られています。さらに、アルコール依存症になるリスクが高まることもわかっています。

こうしたさまざまな理由から、20歳未満の飲酒は法律で禁止されているのです。

大人が20歳未満にすすめない

未成年者飲酒禁止法は、20歳未満の飲酒を禁止するだけではなく、「親権者は20歳未満の飲酒を『制止』しなければならない」「営業者は20歳未満が飲むと知っていながら酒を『販売』、『供与』してはならない」と規定しています。この法律では、飲酒した20歳未満が罰せられるのではなく、周りの大人の責任が問われているのです。

しかし、実際には20歳未満が飲酒をすることに対して寛容な大人が多く、ごく軽い気持ちで「お前も一杯飲むか」「少しくらい飲めたほうがいいぞ」と、お酒をすすめてしまうケースも見られます。20歳未満が最初にお酒を飲むきっかけとしては、親のすすめが多いのが実情なのです。20歳未満の飲酒を防止するには、なぜ20歳未満がお酒を飲んではいけないのかについて、まず大人がきちんとした知識を身につけることが大切です。「少しくらいのお酒なら」という甘い考えが、子どもの将来を台無しにしてしまうことを、大人の責任として自覚したいものです。

先生のための「20歳未満飲酒防止」教育用ツール(ビール酒造組合制作)

20歳未満飲酒の実態

飲酒をしている20歳未満の割合は、「健康日本21」など20歳未満飲酒防止のためのさまざまな取り組みによって減ってきています。とはいえ、2010年に行われた全国の中・高校生を対象にした調査(厚生労働省の全国調査)では、飲酒経験者率は中学3年生で4割程度、高校3年生で6割程度となっています。さらに、直近1ヶ月で飲酒した経験があると回答した者が、中学生で1割強、高校生で2割弱いることも事実です。(2011年3月厚生労働科学研究費補助金総合研究事業 20歳未満の喫煙・飲酒状況に関する実態調査研究)

  • お酒が楽しく健康的に飲めるのは、アルコール血中濃度0.1%程度まで
    1. 成長過程の脳や体に影響が強くあらわれ、健全な発育を妨げる
    2. 急性アルコール中毒になる危険性や危険な行動をとるリスクが高い
    3. 成人してからアルコール依存症になる危険性が高くなる
  • 20歳未満自身が気をつけるだけでなく、両親をはじめ、周りの大人が飲酒をすすめないようにする
先生のための「20歳未満飲酒防止」教育用ツール(ビール酒造組合制作)
高齢者とお酒

高齢者とお酒

年齢を重ねるとともに、飲酒量を減らすことを心がけよう

代謝できる量は若いときよりも減っている

日本では65歳以上の高齢者が3,500万人を超え(2018年総務省)、4人に1人が高齢者という時代になりました。元気な高齢者が増え、お酒と長く楽しく付き合えるのはとても良いことですが、高齢化の進展とともに、アルコール依存症者の高齢化がみられるのも事実です。一般に高齢になるほど、若い世代より血中アルコール濃度が上昇しやすくなり、酔いやすくなります。つまり、お酒に弱くなるわけですから、若いときと同じように飲むのではなく、飲酒量を減らすようにしましょう。

また、高齢者には、次のような心配もあります。

  • 酔いやすくなっているので、知らず知らずに酔ってしまっていることがあり、さらに高齢者の飲酒は転倒事故につながりやすい。
  • 退職や配偶者の喪失が大量飲酒につながりやすい。退職後に飲酒の問題が顕在化する依存症の症例も多い。
  • 降圧剤などの薬を服用している割合が高く、薬によっては飲酒すると作用が増強したり、逆に減弱する場合がある。
  • 年齢が高くなるにつれてお酒には弱くなるので、若いころより量を減らす注意が必要
  • 薬を常用している場合には、アルコールを併用することが可能か、病院で相談する
女性とお酒

女性とお酒

女性の体は男性よりもお酒が弱くできている

男性に比べて女性はお酒に弱い

若い人を中心に、女性もお酒を飲む機会が増えてきました。男女いっしょに仲良くお酒を飲むのは楽しいものですが、女性の場合は気をつけなければいけないことがあります。それは、女性は総じて、男性に比べてアルコールによる影響を受けやすいということです。

同じ量のお酒を飲み続けた場合、女性は男性の約2分の1の期間で肝障害を起こしたりアルコール依存症になってしまうといわれています。女性は一般的に男性より体重が軽く、アルコール処理能力が小さいこと、また男性より体に占める水分の割合が少なく、男性より血液中のアルコール濃度が上昇しやすいことなどが理由とされています。

増えている女性のアルコール依存症

お酒を飲む女性が増えるのに伴って、女性のアルコール依存症も増加傾向にあります。2008年に行われた厚生労働科学研究では、2003年の調査と比較して、アルコール依存症の疑いのある女性の割合は約3倍になっています。

女性は、男性に比べて肝障害やアルコール依存症に短期間でなりやすいことを自覚して、適量を守るようにしたいものです。

アルコール依存症有病率(ICD-10の診断ガイドラインを満たすもの)

アルコール依存症有病率(ICD-10の診断ガイドラインを満たすもの)

出典:「Alcohol Alert」 National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism

赤ちゃんに影響を及ぼさないために

特に気をつけたいのが妊娠中です。妊娠中の女性がお酒を飲むと、胎盤を通じてアルコールが赤ちゃんの体内に直接入ってしまいます。その結果、生まれてくる赤ちゃんに、知能の障害、精神発達の遅れ、低身長や低体重といった発育障害、顔面の形成不全などの「胎児性アルコール症候群」(FAS: Fetal Alcohol Syndrome)が出る危険性があります。また、流産や早産、分娩異常も起こりやすくなります。

妊娠3ヶ月以内は飲酒の影響がとりわけ大きいとされていますが、この時期はまだ妊娠しているかどうかわからない時期です。ですから、妊娠中はもちろんのこと、それ以前でも可能性があれば、そのときからお酒は飲まないようにしたいものです。

また授乳期も、母乳で育てる場合は、母乳を通じて乳児にアルコールが届きますので、授乳が終わるまではお酒を飲まないことです。

夫も協力を

アンケートの結果によると、妊産婦の飲酒相手は「夫」が第1位です。自分の赤ちゃんの健全な発達のため、妊娠中・授乳期の妻がお酒を飲まないように夫も禁酒するなど、周囲の協力が必要です。

何よりもかわいい赤ちゃんの将来のためです。しばらくお酒は我慢しましょう。

  1. 女性は男性よりアルコールの処理能力が小さい
  2. 女性はアルコールによる影響を男性より受けやすい
  3. 妊娠・授乳期にはお酒は禁物
ページトップへ戻る