IR・財務情報

財務戦略

成長分野への投資を着実に実行し、
持続的な収益成長と株主還元を実現していきます。

常務取締役
岩田 義浩

成長分野への投資と収益力の向上にむけて

「グループ経営計画2024」では、グループ連結の事業利益300億円を達成するとともに、売上収益事業利益率を5%まで高めることを財務目標として設定しました。

事業規模の追求はもとより、利益体質への転換を図る必要があり、酒類事業で掲げているビール強化の戦略は、それを具現化する一つの例です。利益率の高い商品やサービスの構成比率を高めていくことで、キャッシュ創出力を強化していきます。一方で、販売促進費や広告宣伝費などのコストコントロールについては、従来の発想や考え方にとらわれず、選択と集中を図っています。こうして生み出したキャッシュは、投下資本効率を重視しつつ、成長分野に向けて優先順位を明確にしながら厳選した投資を行っていきます。「グループ経営計画2024」では、2024年まで営業キャッシュフローと同程度の投資を行い、収益力の強化を図ることとしています。

バランスシートの質向上では、政策保有株式のキャッシュ化を進めるなど、資産効率の向上に取り組んでいます。当社は、コーポレートガバナンスに関する基本方針において、株式の政策保有に関する方針を定めており、投資に対する適正なリターンがある資産を保有する選択肢は持ちつつも、資産の流動化に向けて必要に応じて柔軟に取り組んでいます。株主還元については、適切な利益還元を経営上の重要政策と位置付けており、業績や財務状況を踏まえ、従来通り安定した配当を行うことを基本的な方針といたします。2019年度の当期利益は減益となりましたが、一株あたりの配当金は据え置きとさせていただきました。

「個性かがやくブランドカンパニー」としての成長機会およびリスク

サッポログループは、長期経営ビジョンで「個性かがやくブランドカンパニー」を掲げ、競争優位性の源泉をブランドに置きました。グループのコア事業を『酒』『食』『飲』の3分野と位置付け、不動産事業とともにグループ保有のブランドの育成・強化を目指しています。ブランドを中心にして多様なアプローチをしているところが、グループのユニークな特長であり、そこに成長機会とリスクが存在すると考えています。

例えば、不動産事業は「ブランド価値創造事業」であり、恵比寿で主体的にまちづくりに関与してきたことで、街のブランド力や魅力が高まっただけでなく、プレミアムビールとしてのヱビスビールのブランド価値向上につながっています。

「グループ経営計画2024」においては、財務健全性の観点から、有利子負債に対する資本や収益力とのバランスを維持する指標(Net D/EレシオやEBITDA有利子負債倍率)の水準を定め、現状の格付けを維持可能なレベルに保つこととしています。『食』分野の拡大加速やグローバル展開の推進は中長期の持続的な成長に向けて必要不可欠であり、そのためにも健全な財務基盤を適切に維持していくことが重要であると考えています。

また、当社はビジネスのサイクルやタームがそれぞれ異なる複数の事業で独自のポートフォリオを組むことで、ブランドを育成・強化しながら、経営リスクの低減やボラティリティの抑制に取り組んでいます。

成長投資、リスク対応への財務部門の役割

 事業リスクの適切な評価は財務部門が担う重要な役割の一つです。そのためには、現場の肌感覚に裏付けられたリスク感度を日頃から高い状態に保っていることが重要になります。効率化、合理化が進む管理部門にあっても、財務部門は「デジタルを使い倒し、アナログ的なface to faceのコミュニケーションを」をモットーにしながら、社内外での交流機会を意識して増やすなど、現場感やリスク感度を高めていきます。そして、株主・投資家の皆様との有意義な対話に向けては、ネガティブな情報も含めてしっかりお伝えするなど、対話の中身を深化しつづける努力をしてまいります。決算関連資料や統合報告書も、当社の方向性や課題感をお示しし、そこから対話をスタートし、コミュニケーションを活性化したいとの考えに基づいて作成しています。今後とも忌憚のないご意見、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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