IR・財務情報

財務戦略

資産効率とキャッシュ・フロー創出力を高め、
『酒』『食』『飲』への積極投資を推進することにより、
持続的な収益成長と株主還元を実現していきます。

常務取締役
征矢 真一

キャッシュの創出と資源配分、財務基盤強化

株主価値を中長期的に高めていくには、成長分野への積極的な投資が必要であり、そのためには、積極投資を可能にする強固な財務基盤が不可欠だと考えています。

当社は長期経営ビジョン「SPEED150」において、10年を3つのタームに区切り、ロードマップを作成しています。第一次中期経営計画2020では、環境変化や投資機会に即応できる強い財務基盤を構築し、次の成長ステージに向かう準備を整えていきます。2017年は政策保有株式の売却により82億円をキャッシュ化し、資産効率向上に取り組みました。2020年までの4年間では、商品やサービスを通じて、お客様に今まで以上の価値を提供することにより、1,800億円の営業活動におけるキャッシュ・フローを創出していきます。そして創出したキャッシュ・フローのうち、1,300億円を成長分野である『酒』『食』『飲』のコア事業へ積極配分していく計画です。差額のキャッシュについては、D/Eレシオ1.0倍程度を目安に、有利子負債を圧縮していくことで財務基盤の安定性を高めると同時に、株主還元は配当性向30%を目安としながら、利益成長に応じた還元を着実に実施することで、株主や投資家の期待に応えていきます。

投資判断にあたっては、経営理念やビジョンとの合致、市場環境や競合の状況、成長性、サステナビリティの観点、将来起こりうる様々なリスクなどを多角的に検証し、判断しています。投資後は資本コストを意識したモニタリング強化を進めており、早期の投資回収を実現する経営体質へ変革させていきます。

経営リスクの認識と対応策、財務人財の重要性

当社はビジネスのサイクルやタームがそれぞれ異なる複数の事業でポートフォリオを組みながら、経営リスクの低減やボラティリティの抑制に取り組んでいます。また、『酒』『食』『飲』をコア事業とする食のメーカーであり、日本国内のみならず海外でも事業を展開していることから、原材料の調達リスクや為替などの変動リスクを注視しつつ、適切なヘッジ手段によって対策を講じています。資金調達においては、将来の金利上昇リスクなどを見据え、調達年限の長期化・固定化や調達手法の多様化、償還スケジュールの平準化などに取り組んでいます。また、税務面では事業展開国における税制改正リスクを想定した対応や、繰延税金資産の有効活用などのタックスプランニングを推進しています。

このように経営として予見可能なリスクについては確実に対策していますが、昨今においては人財をめぐるリスクが財務に影響を及ぼす度合いが高まっていると感じます。優秀な人財を獲得するための投資、一人当たりの生産性向上、従業員の満足度と創出する付加価値・キャッシュとの関係性といった観点も重要性が増していくでしょう。そして、企業価値の向上において、財務部門が果たす役割は大きく、それを担う財務人財には豊富な経験値や高いスキル、倫理観など総合力が求められます。財務部門では従来、専門性を高めることを重視してきましたが、現在ではグループを横断したジョブローテーションを積極的に推進しています。さまざまな事業や現場に身を置きつつ、財務や経理、税務、グローバルなどのスキルを着実に身に付けることで、専門性と柔軟性を併せ持った財務人財を育成していきます。

ステークホルダーとの対話

財務部門では、事業の「現場」において実際に何が起きていて、最終的にそれがどのように財務諸表につながってくるのかというイマジネーションが重要です。そのため、デジタルな時代にあってもアナログ的な考え方、特にface to faceのコミュニケーションを大切にしています。株主や投資家、金融機関との対話においても同じで、相手の関心の所在を探りながら、結節点や共通項を見極めたエンゲージメントに取り組んでいます。当社は2018年12月期から、従来の日本基準に替えて国際財務報告基準(IFRS)を任意適用しました。事業の多層化やグローバル化が進んでいることから、グループ内で会計基準を統一することで正しい経営判断につなげていくほか、競合他社も含めた財務情報の比較可能性を向上させることによって、ステークホルダーとのコミュニケーションを活発化させる狙いです。

企業価値を向上させていくためには、株主、投資家の皆様からの鋭くも愛のある忌憚なきご意見、有意義な対話が必須となります。皆様のご期待に応えるべく、財務担当役員として全身全霊で企業価値向上に向けて邁進していきますので、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

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