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安全な製品・施設の提供

食品安全

サッポログループの品質保証体系(2011年11月30日制定、2016年1月1日改定)

サッポログループでは、「サッポログループの品質保証体系」を策定しています。これは、グループで継承すべき一貫した食品安全文化を明示し、サッポログループ各社の品質に対する考えと行動において基礎をなすものです。昨今、最優先で求められている食品安全に関して、サッポログループとしての姿勢を国内外の事業会社はもとより、加速するグローバル展開を見据え、海外の提携先も含めて共有することを目的としています。

安全で確かな品質の商品・サービスへのコミットメント

サッポログループは、法令・規制に基づく要求事項の順守を含むコンプライアンスの徹底はもちろんのこと、食を扱う企業グループとして、世界の全ての事業で商品・サービスの食品安全を確保します。
このことにより、安全で確かな品質の商品・サービスを安定的かつ継続的にお客様へご提供します。
また、お客様に信頼していただける品質保証を具現化するためには、品質トラブルの発生を予期して備えること、万が一トラブルが発生した場合には対策を実践して再発させないこと、さらに実施した対策をグループ内で的確に水平展開することが重要です。
サッポログループの全従業員は、これらの責任を果たすため常に品質向上のための活動に努め、自らの品質・食品安全マネジメントの仕組みを継続的に高めます。

サッポログループ品質・食品安全理念

サッポログループは、企業行動憲章において「商品・サービスの品質の追求と安全性の優先」を掲げ、「予防型品質保証」を共通の目標とし、お客様に信頼される企業をめざしています。
その取り組みは、安全で高付加価値の商品・サービスを支える人財と品質・食品安全保証の仕組みを継続的に高めることであり、それらを通じて、お客様に共感いただく商品・サービスをお届けします。

サッポログループ品質行動指針

  1. お客様に感動いただき、信頼されることを、私たちの満足とします。
  2. 法規制と社会の要請に迅速・的確に対応します。
  3. お客様の声を大切にし、客観的な視点を失わず、お客様に見える活動を行います。
  4. 最新の品質・食品安全に関する動向と変化を把握し、何が課題なのかを問い、それを突破する革新を進めます。
  5. 理念及び行動指針を、関与するメンバーに周知するとともに、チームワーク・一体感を高めます。

サッポログループ食品安全プログラム

サッポログループの扱う商品・サービスに不具合をもたらす食品安全危害、品質低下危害を特定した上で、これらの危害をコントロールするための食品安全プログラムを定めます。グローバルな基準に基づくマネジメントシステムを運用してPDCAサイクルを回すことで、定めた食品安全プログラムを適切に機能させます。

品質保証体制

サッポログループでは、グループの内外に「予防型品質保証」体制を浸透させ、横断的に向上させる組織として、サッポロビール社品質保証部にグループ品質保証グループを設けています。同グループは、各事業会社が日常の品質保証活動を着実に実施していることをモニタリングする役割も担っています。サッポログループ各事業会社の品質保証担当者と定期的に会議を行い、品質リスクの共有とその低減策推進の徹底を図っています。
また、同グループと各事業会社は、製品の企画・開発・調達・生産・保管配送までフードチェーン全体の品質向上のために、各々が所管する国内外の事業所および調達取引先、製造委託会社を指導・監査しています。

品質保証体系 品質保証体系

グローバル品質保証体制の確立

海外のグループ事業会社に対しても、品質保証に取り組む際の基準となる「食品安全プログラム」の浸透を図り、これに沿った運用を進めていきます。 海外各社は、現地の法規制を順守する体制を整えていることはもちろんのこと、扱う商品やサービスの特性に応じて、食品安全のグローバルなマネジメントシステム「GFSI(GFSI:Global Food Safety Initiative)※ ベンチマーク規格」に基づく品質保証体制を構築しています。

※ GFSIとは、2000年に、世界70カ国、650企業が参加する消費財関連団体であるザ・コンシューマー・グッズ・フォーラム(The Consumer Goods Forum)により設立された組織です。世界の食品サプライチェーン全体における食品安全リスク低減を主な目的としています。GFSIは、その活動の柱として、GFSI基準を満たす既存の食品安全監査規格を承認しています。

品質リスクマネジメント

サッポログループでは、重大な品質トラブルに備えるため、事業会社における品質リスク情報を迅速に共有し、未然防止につながるようリスクマネジメント体制を構築しています。また、事業会社にリスク対応模擬訓練等の実施を求め、リスク対応力を高めています。

リスクマネジメント

放射性物質に関する品質保証体制について

2012年4月から食品の放射性物質の定期的なモニタリングを行い、グループ各社の品質保証体制を整えています。

原料における品質管理

サッポロビール

調達する麦芽(大麦)とホップについて、「協働契約栽培」によりトレーサビリティを確保しています。ワインでは、日本ワイン「グランポレール」の商品に、社内醸造技術者や原料のぶどうを栽培した生産者の顔写真・氏名をラベルに印刷し、「つくり手の顔と想いが見えるワイン」として、お客様から信頼と安心をいただいています。

サッポロライオン

サッポロライオンでは、安心安全の食材調達を徹底し、食材の受発注システムとHACCPに基づいたレシピ管理をシステムで連動させることで、より安全で信頼性の高い食材の提供につなげています。また、レシピデータ上で使用食材のアレルゲンを連動させることで、正しいアレルゲン情報をお伝え出来るよう取り組んでおります。

ポッカサッポロフード&ビバレッジ

ポッカサッポロフード&ビバレッジでは、商品設計、原材料、生産、流通といった一連の過程で総合的な品質保証を行っています。その中心として、商品・原料情報統合データベース「Mercrius」の導入により商品および原材料情報を一元管理し、商品に使用された原料の原産地や、使用添加物などの情報を迅速に検索できる体制を整えています。
また、商品設計においてはデザインレビュー※を行い、設計段階からリスクを評価し、安全な設計づくりに取り組んでいます。

※ デザインレビュー
企画、原材料選定、工場選定、テスト生産、量産化といった、商品設計の各プロセスにおいて関係部署で評価し(品質における関所)、課題を達成してから次のステップへ進む方法。

各社の取組み

サッポロビールの取り組み

開発・設計・製造における品質の追求

商品開発・設計にかかわる各部門が、品質マネジメントシステムの国際標準規格ISO9001の認証を取得し、運用しています。加えて、設計・開発部門の品質保証を支援するため、品質保証部などの本社サポート部門が、表示などの適法性を確認しています。また、製造部門では、主要8工場※1が食品安全マネジメントシステムの国際標準規格FSSC22000※2の認証を取得し、運用することにより、商品の安全性を絶えず高めています。

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※1 主要8工場:北海道工場、仙台工場、那須工場、群馬工場(尾島)、千葉工場、静岡工場、九州日田工場、岡山ワイナリー

※2 FSSC22000:Food Safety System Certification22000の略で、食品製造組織に向けた食品安全マネジメントシステム規格です。国際食品安全イニシアティブ(GFSI:Global Food Safety Initiative)により、食品安全の認証スキームの一つとして承認されています。HACCPの考え方が取り入れられています。

工場と本社が一体となった品質保証

サッポロビールでは、本社の品質保証・商品企画・中味および容器包装の開発研究・生産管理の各部門で、定期的に会合をもっています。ここでは、商品の品質に関するお客様からのご指摘やご意⾒などを含めた各種情報を、迅速かつ包括的に分析し、そこから抽出された情報を商品開発プロセスと工場の生産プロセスに逐次反映させています。
同時に、よりよい品質をつくり込むための課題について、お客様の視点に立って討議する会議を各工場で定期的に開催するほか、技術部門の横断的な取り組みとして「工場技術診断」を実施しています。
本診断では、各部門から選ばれた診断員が、他工場に赴いて生産現場の課題を抽出するとともに、その工場のメンバーを交えて活発な討議を行います。これにより、「おいしさ」と「品質保証」の基盤を支える技術レベルの向上や人財育成、さらには組織の活性化が継続できるよう努めています。

樽詰商品の品質管理

樽詰商品の品質管理

サッポロビールの生ビール品質センター及びメンテナンスセンターは、全国各地に拠点を構えています。サッポロ樽詰商品を取り扱う飲食店様への品質管理の啓発においては、コミュニケーションシートやWEBビヤアカデミーを活用し、生ビールサーバー・器具・容器に関する技術的アドバイスを行っております。これらの活動や機器メンテナンス業務を通じて、樽詰商品の「安全・安心」と「樽生感動品質のご提供」を飲食店様とともに追求しています。

生ビールサーバーメンテナンス

サッポロビール独自の樽生ビール品質管理システム「サッポロセパレシステム」は、特許技術と独自のノウハウで、従来一体であった樽生ビールサーバーのビール回路(ビールホースをはじめとするビールの通り道)と冷却器を分離し、メンテナンス性を向上させました。ビール回路は定期的に交換し、専用のメンテナンスセンターで徹底洗浄します。全国のビール回路の約9割が集まるセパレセンターのビール回路洗浄機は、洗浄の温度・時間管理、すすぎ、乾燥をすべて自動で行う自社開発の機械で、毎日400~500もの回路の洗浄を行います。洗浄後のビール回路内の付着微生物は限りなく「0」に近く、正に「ゼロリセット」を実現しています。

自動洗浄機が並ぶセパレサーバーのメンテナンスセンター

自動洗浄機が並ぶセパレサーバーのメンテナンスセンター

飲食店様で一定期間使用し、交換したビール回路は、社内のメンテナンスセンターで洗浄します。ビール回路本体は自社開発の自動洗浄機を使い、また、細かい部材類は分解洗浄したのち、超音波洗浄機を使って徹底洗浄することで新品同様に生まれ変わります。さらに毎日の薬液濃度、洗浄時間、洗浄温度、ビール回路全体のエア漏れチェック等、徹底した工程管理により安全・安心の品質をご提供いたします。

圧倒的品質優位性を持続する「サッポロセパレシステム」
~廃棄物抑制効果をLCA(ライフサイクルアセスメント)で確認~

サッポロセパレシステム
サッポロセパレシステム

2002年に「サッポロセパレシステム」を導入後、2011年には、業界初の部材を導入した「新セパレシステム」に進化し、ビール回路内の汚れの元となる成分を極限まで低減する「技術革新」を果たしました。新たに採用したのは、撥水性の高い素材により洗浄効果を高めたビールホース、ビール液溜まりを極限まで減らしたビールホースジョイント、およびステンレス製のヘッドなど。2022年には、ガスバリア性を向上させたビールホースを採用したことにより、これまで以上にビールの劣化を防ぐことができ、生ビール提供品質の向上につながっています。さらにビールラインと冷却部を分割して交換できる構造から部品の長寿命化を実現しております。LCA手法により、従来のサーバーよりも廃棄物抑制による環境負荷低減効果を得ることも確認できました。これが認められ第8回エコプロダクツ大賞優秀賞を受賞しています。「サッポロセパレシステム」とは安全・安心な品質管理と環境への配慮の両方を持続可能としているシステムです。

製造委託製品・輸入品の品質保証

サッポロビールでは、製造を委託する場合は、サッポロビールの技術者等が所定の判断基準に従い決定した頻度で監査等を行い、品質レベルの維持・向上に努めています。また輸入ワインの場合は、ワイン&スピリッツ事業部や関連部門が、分析値および製造方法の確認、商品の受入検査を商品特性に応じて適切なロット単位で行い、その品質を保証しています。さらに必要に応じて取引先ワイナリーを訪問し、品質保証体制の強化のための取り組みを行っています。

物流品質の向上

サッポロビールは業界に先駆けて、輸送工程における製品品質の向上(輸送時における製品の遮光・振動防止等)にいち早く取り組んで参りました。
サッポロビールの物流業務を担うサッポログループ物流においては、「安全は全てに優先する」という考えに基づき、全社員で「安全で安心な社会」、そして「物流品質の向上」を実現すべく、果たすべき行動や持つべき意識を安全理念として定めています。

サッポログループ物流株式会社 安全理念

安全は人々の「笑顔」を守り、「未来」を創ります。
私たちは、物流事業者として誇りと責任を持ち、仕事に係わる全ての人たちとともに、安全な社会の実現に向け不断の努力を重ねます。

この安全理念のもと、物流パートナー・協力会社従業員の方々も対象とした安全決起集会や、フォークリフト運転技能向上の取り組みなどを実施しており、職場における安全の確立、及び輸送、倉庫内作業、物流事務作業における物流品質の向上に取り組んでいます。

ポッカサッポロフード&ビバレッジの取り組み

品質への取り組み

お客様に信頼され、満足いただける商品・サービスをご提供するため、原材料、商品開発、生産、流通、それぞれのプロセスにおけるリスクを評価し、排除するシステムを構築しています。また基本姿勢としてお客様の声・ご意見を真摯に受け止め、社内で共有し品質改善につなげます。

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お客様満足のためのPDCAサイクル

お客様満足のためのPDCAサイクル

サッポロライオンの取り組み

サッポロライオンは、食品の提供に従事する企業として、お客様に安全・安心な商品を提供する義務と責任を負っています。こうした認識のもと、食材の調達から、店舗での調理・商品提供にいたるまで、徹底した品質・衛生管理を行い、お客様に安心してご利用いただけるよう、努めています。

食材の品質保証

不測の事態への備えと対応

食材の産地に起因する懸念や問題が発生した際は、取引先と連携して、速やかな情報開示の徹底に取り組むとともに、迅速に産地を変更します。また普段から情報収集を行い、安全な食材提供に取り組んでいます。

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日本一おいしい生ビールの提供をめざす取り組みを継続

サッポロライオンは、日本初のビヤホールを誕生させたパイオニア企業として、「日本一おいしい生ビールの提供」をスローガンに、その実践に日々取り組んでいます。
銀座ライオンにおいては、ビヤホール本来の注ぎ方でありふんわりとした泡とすっきりした飲み口が楽しめる「一度注ぎ」の技術向上と合わせて、新たにクリーミーな泡を楽しめる「パーフェクト黒ラベル」の2種類の「サッポロ黒ラベル」の提供に取り組み、同じ種類のビールにおいて注ぎ方で飲み比べる新たな楽しみを提供しております。
また、ビールサーバーの各器具・グラスの洗浄や衛生管理にも日頃から力を入れています。
さらに、おいしい生ビールを常に最適な温度で楽しんでいただくため、店舗での温度管理を徹底。生ビール注出時の液体温度を2~3℃に保っています。

店舗の衛生管理

サッポロライオンは、HACCPの考えかたを取り入れた衛生管理を実施し、各店の衛生管理記録書類は電子システムへ保管し衛生管理の見える化を推進しています。お客様に安心してお食事を召上っていただくために、全国に展開する店舗への衛生監査を年1回実施しています。また、食品や器具類の微生物検査を無予告で実施し、品質の確認と安全・安心な食の提供に努めています。衛生監査および微生物検査の結果、改善が必要な項目があった場合には、店舗側に改善報告書の提出を求め、実際に改善されているか確認しています。

従業員への衛生管理教育と体制づくり

衛生管理意識の強化

衛生管理の徹底には、従業員一人ひとりの衛生管理意識を高めることが重要です。そこで、各店舗には衛生管理に関する基本的なルールをまとめた小冊子「衛生管理マニュアル」を配布しています。また、英語版・中国語版の衛生管理マニュアル動画を製作しています。これら冊子や動画の衛生管理マニュアルにより調理スタッフはもちろん商品を提供する客席スタッフまで、社員、パート・アルバイトを問わずに衛生意識の浸透を図っています。
さらには、定期的な検便や日々の健康チェック、eラーニングを使用した個人学習、衛生講習会の実施、食品衛生にかかわる情報提供により、個人の衛生教育に注力しています。

喜びを提供する空間づくり

飲食を通じて“JOY OF LIVING(生きている喜び)”を提供することを理念に、お客様が安心して飲食を楽しめる空間となるよう、車椅子のお客様へ配慮して店内の段差を極力なくす店内造作から、椅子・テーブル、空調や排気にいたるまで快適な空間づくりに努めています。

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