サステナビリティ
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循環型社会に対応した容器包装の実現

サッポログループ容器包装ビジョン

2050年長期ビジョン

  • 循環型社会に対応した容器包装の100%使用を目指します

中期ビジョン

  • 容器包装のリデュース(軽量化・簡素化)を維持・拡大します
  • 再生可能材料の利用を拡大し、容器包装材料の枯渇性資源依存を低減します
  • 社外との連携・協調を深め、持続可能な循環型社会の構築に貢献します

「循環型社会に対応した容器包装」とは、従来からリサイクル、リユースできる容器包装として継続的に使用している缶・びん・樽などに加えて、再生プラスチック、バイオマス素材、環境認証資材(FSC®認証紙等)などを使用したものを指し、使用や廃棄の状況等に応じて適切な素材を選定します。グループの事業活動において使用する容器包装を、それら「循環型社会に対応した容器包装」に100%変更していくことで、容器包装による環境負荷の低減を実現します。
加えて、物流や素材調達を踏まえた製品ライフサイクル全体における環境配慮とユーザビリティ確保までを考慮することが必要と考えており、また、これらを実現させるために、環境に配慮した設計、素材や容器包装の研究開発、および製造環境の整備・拡充の強化に取り組んでいきます。

容器包装 循環型社会に向けたこれまでの取組み

サッポログループが提供する商品・サービスには、様々な容器包装を使用しています。これまでにも、地球温暖化防止や3Rの推進等の環境に配慮した容器包装の使用拡大を段階的に進めてきています。ここでは、サッポロビール社におけるこれまでの主な取り組みをご紹介します。
これからも、サッポログループ 容器包装ビジョンのもと、「循環型社会に対応した容器包装の100%使用」を目指し、新たな取り組みを進めていきます。

サッポロビール社 これまでの取組み

【リデュース Reduce】容器包装の軽量化

サッポロビール

軽量アルミ缶蓋の展開

軽量アルミ缶蓋

サッポロビールは、ビールテイスト製品※1、RTD製品※2において、軽量アルミ缶蓋を展開しています。
同品の特長は、形状を工夫し、缶蓋表面にビード形状※3を採用することで、缶蓋を薄くしながらも従来缶蓋と同等の品質を確保したことです。当社が使用するビールテイスト製品の缶蓋すべてを同品に切り替えた場合、2018年実績で約1,200トンのCO2排出量の削減効果が見込まれます。
さらに、製缶メーカー、飲料メーカー共に大掛かりな設備投資がいらず、生産工程の調整もほぼ不要であることから、業界内への展開も容易です。同品は、大和製罐株式会社が設計製造を行い、サッポロビールにおいて実用化評価を実施しました。
この取り組みは、2019年6月に(公社)日本包装技術協会が主催する「第43回木下賞 改善合理化部門」を受賞しています。

  1. アルミ元板の厚さを変更(0.235㎜→0.215㎜)。
    缶蓋1枚当たりのアルミ使用量を約7%削減(3.1g→2.9g)。
  2. 缶蓋の外周部にビード形状を追加して剛性を強化。
    内容物に対する耐圧強度を保ち、従来缶蓋と同等の品質(開け易さ等)を確保。
  3. 製缶メーカー、ビールメーカーともに大がかりな設備投資が不要。

※1 ビール、発泡酒、ノンアルコールビールテイスト飲料
※2 Ready to Drink の略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。
※3 缶蓋表面に施した溝状の凹凸のこと。

紙製包材への取組み

サイドフラップ部を上下各10mm短くすることで、紙使用面積を最大2.8%削減した「ショートフラップ段ボール」を採用しています。紙使用量の削減により、CO2排出量を年間149t削減(2021年販売実績に基づく)することができます。

従来フラップ段ボールとショートフラップ段ボール

軽量びんの採用

軽量びん

サッポロビールでは、「濃いめのレモンサワーの素」「男梅サワーの素」「ウメカク 果実仕立ての梅酒カクテルシリーズ」などで使用している500mlびんについて、2021年リニューアル分より軽量びんを順次採用しています。

次世代容器包装開発プロジェクト ecoフレンドリープロジェクト

ecoフレンドリー

サッポロビールでは、次世代容器包装「ecoフレンドリー」プロジェクトを始動し、紙の使用量を大幅削減した環境配慮型の容器包装開発に取り組んでいます。積極的に実証実験をしていく「スモールトライ」を通じたお客様とのコミュニケーションにより、次世代の容器包装を次々と創造し実用化を目指します。

2023年12月現在のプロジェクト展開品。今後、第4弾以降の展開も予定。

仕様名 特徴 プラスチック使用の削減量(注2) 資材製造伴う
CO2排出削減割合
第1弾 改良型6缶パック 缶蓋をロックさせる技術でホールド性を維持しつつ、天面・側面の幅を短縮することで紙の使用量を約19.6%削減した。 改良型6缶パック 990t/年 600t-CO2/年
第2弾 エコハット 缶上部でのホールドを可能とすることで、缶胴のデザインを活かしつつ、紙の使用量を約68%削減した。 エコハット 3,450t/年 1,450t-CO2/年
第3弾 ビール樽製品に使用する紙基材(注1)100%キャップシール 飲食店向けのビール樽に使用している一部がプラスチックのキャップに代わり、特殊加工を施した紙基材100%のキャップシールを使用。 ビール樽製品に使用する紙基材100%キャップシール 5 ton/年削減 87%削減

(注1) 印刷に関する機能付与剤やデザインインキを除く基材が紙に単一素材化したもの。

(注2) 当社が取り扱う樽製品の全量(2022年樽商品の実績)を、従来の一部プラスチックのキャップからこの紙基材100%のキャップシールに切り替えたと想定した場合。

【リユース Reuse】ガラスびん容器の自主回収と再利用

主に飲食店様向けのビール・飲料水には、リユース可能な容器(びん・樽)を多く使用しています。
リターナブルびんは、自主的な回収ルートに乗り工場へ運ばれ洗浄して繰り返し再利用をしています。「100%回収」を目指し、このリユースシステムを維持・向上させる取組をしています。

リターナブルびん回収状況

2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
サッポロビール 99.6% 99.3% 102.6% 100.5% 101.6%
ポッカサッポロ 98.0% 98.5% 116.5% 92.4% 97.4%

※ ガラスびん 回収量(kg)÷販売量(kg)×100

【リサイクル Recycle】容器包装のリサイクル

サッポロビール、ポッカサッポロは、各種容器の素材に応じたリサイクル団体に参画するほか、各自治体との連携を図り容器包装の3Rに取り組んでいます。
又、容器へリサイクルの呼びかけを表示するなど、容器包装のリサイクル推進に努めています。

主なリサイクル団体 ガラスびん3R促進協議会、アルミ缶リサイクル協会、PETボトルリサイクル推進協議会
主な自治体 九都県市「容器包装ダイエット宣言」

空容器のリユース・リサイクル工程

空容器のリユース・リサイクル工程

サッポロビール

再生PET樹脂の採用

再生PET

サッポロビールでは、「ポリフェノール/有機酸でおいしさアップシリーズ」「うれしいワインシリーズ」などに使用しているPETボトルについて、再生PET樹脂を使用した素材を採用しています。
商品ラベルには当社独自の「再生PET樹脂使用」マークを表示しており、その他の国内製造ワインペットボトルについても循環型社会に対応する容器包装素材への変更の検討を進めています。

※ 720mlペットボトルについては2021年3月以降製造分より再生PET樹脂を100%使用した素材を採用。
※ 大容量ペットボトル(1.5L,1.8L)については2021年9月以降製造分より再生PET樹脂を20%使用した素材を採用、2022年6月製造分より再生PET樹脂比率を30%にアップ。

ポッカサッポロフード&ビバレッジ

PETボトルにおけるリサイクル原料の使用を推進

ポッカサッポロが販売するPETボトル商品におけるリサイクル原料の使用割合を、2030年までに50%とする目標に向けて、取り組みを推進しています。

エコロジーボトルの採用

エコロジーボトルの採用

グリーンガラスびんの「ポッカレモン100」(120ml, 300ml, 450ml)及び「キレートレモン」(155ml)では、エコロジーボトルを採用しています。
エコロジーボトルとは、市町村などで回収されたガラスびんを再生カレット(使用済みガラスびんを細かく砕き原料化したもの)にし、それを90%以上使用した再生ガラスびんのことをいいます。びんtoびんに繰り返し再生され、省資源、省エネルギー、廃棄物の削減などを目的とした環境にやさしい容器となっています。

エコロジーボトルの取り組み

リサイクルできるカートカン

リサイクルできるカートカン

一部の飲料で採用している紙製容器カートカンは国産の間伐材などを30%以上使用した、主に紙でできた容器です。飲み終わったあとは切り開くことができ、また金属であるアルミは一切使用していませんので、牛乳パックと同じようにリサイクルができる、環境に配慮した商品です。切って開いて洗って乾かしていただければ、店頭回収や拠点回収で牛乳パックと一緒に回収できます。

紙製飲料容器「カートカン®」

容器包装の散乱防止への取り組み

統一美化マーク

サッポロビール、ポッカサッポロは、空容器の散乱を防止し環境美化を推進するため、「統一美化マーク」を各種広告品に載せることでリサイクルへの啓発活動を行っています。
又、食品容器環境美化協会へ参画し各種取組を実施しています。

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